『グッド・ウィル・ハンディング/旅立ち』を鑑賞して
あらすじ
だれもが憧れる頭脳明晰の才能をもちながらも心に傷を愛する人に心を許すことができない青年に心理学者が心を開くよう試みる。
しかしその心理学者も最愛の妻を亡くし失意の中にいた。
二人は治療のなかで心をぶつけ合いながらお互い心を開いてゆく。
映画を見たきっかけ
この映画を見た時、わたしは統合失調症により2ヶ月間の入院生活をする中で見つけた映画でした。
精神的な描写があるのかと思い興味を思いましたが、内容は見るまであまり把握していませんでした。
けれど、統合失調症の症状によってかけがえのないものを失ったとき。
愛とは?
人生で自分にとって大切なものは?
と自身に問うているときだったので、この作品とは良い出会いになりました。
おもったこと。
日常の人間関係や心理学者とのカウンセリングをする中で、
青年が他人を信頼すること、受け入れることを拒み、葛藤しているシーンは、
どの言動も胸が胸が痛くなりました。
記憶に新しい入院生活で、
心の支えになってくれた人の存在を思い出したんです。
拒絶され、愛を知らずに育った人の心はとても複雑で頑な。
心の底から信頼しあえる関係をつくることが困難なことを傍で見てきました。
心の支えになってくれた彼女も、心の傷に苦しんでいて、なにか私にできたら。そう思わずにいられませんでした。
友人、恋人、社会で出会う人々それらの中で、
本当に自分を思って発言してくれる人物はとても限られています。
そんな存在を本当に大切にできる人間に成長したい。
私は病でそれを失ってしまったから、克服したい。
心理学者が最愛の存在を語るシーンは何より魅力的でした。
そして、心理学者のように失意に落ちている今。
もう一度、素晴らしい存在に出会えるよう。
人と向き合って、素晴らしい人々との出会いをみつけだしたい。
自分が本当に望むこと、できることを見つけ出して励みたい。
退院後の人生再スタートを切るのに背中をポンと押してくれるような、
素晴らしい映画でした。