老犬なつが歩き回るカチカチ爪音との向き合い記録
実家で飼って居た柴犬のなつが今年で16歳になる。
もういい歳だからか、目が見えなくなっている節がでてきた。
足も後ろ足の片方の膝が調子悪いようだし、認知力の低下か待てなくなり、言うことも聞かなくなった。
ご飯も見えないながらもムシャぶるように食べるが無くなると文句を言うように、グニャグニャと何やら鳴く。
残っている僅かなご飯にもなかなか自分で気づけないし、水がうまく飲めなくてお皿をひっくり返す。
元気に上り降りしていた階段もクリアできなくなってしまった。
なによりも困ったのが深夜の徘徊だった。
徘徊といっても家の中を歩き回るだけの行為だけれど、見えないからか変な隙間に詰まってフゴフゴいっていたりする。
こう書いているとちょっと笑えてくるが、深夜や早朝頻繁に起こってくると笑えない。
というか眠れない。
ありとあらゆる隙間を家具で塞いで最近は詰まらなくなった。
そして足音。
カチカチと夜になる爪音はいくら可愛い我が犬とはいえうるさい。
発狂する。眠れない。(2回目)
爪が長いのかなと自分で切ってみたりした。
上手く切れているように思えなかったため、獣医さんに500円ほどで切ってもらったがそれでもカチカチ音はなる。
犬の靴下も購入してみたけれど、長年裸足(?)で過ごしてきたなつにとって、気持ちが悪いらしい。
昔から足を触るのは嫌がったし、それでも大人しくはかせたが、以前痛めた足に靴下をはかせるのも忍びなくなってやめた。
最終的にフローリングも滑って犬の体にもよくないためパズルのようにはめて床に敷くジョイントマットを購入。
ゴム式の軽量なジョイントマットだから粗相をしても簡単に洗えるのも良い。
家の見栄えは悪くなるが…。
丁寧さとお金があればニトリでもっと素敵なブロックのカーペットが売っていたからそれもいいと思う。
うちはお金も気持ちのゆとりと丁寧さもないため、お手軽ジョイントマットにて解決。
最初はガクッとできないことが増えていく、なつの姿にショックを受けた。
なつ自身もそんな私の気持ちを察してか何だか元気が無くなっていく。
私も元気がなくなる…そして寝不足の悪循環。
ところがある時期、私がいっとき体調を崩し入院している間、弟が面倒を見てくれていた時期にいろんな匂いを嗅がせたりしてくれたお陰でなつも元気を取り戻すようになった。
弟は動物関連の仕事に向いているのではないだろうか。
私自身も退院して少々元気になった、なつの姿をみて幸せを感じる。
私も寝たきりにならずに元気に飲み食いして歩き外で排泄してくれる(たまに帰宅後事件が起きているが)現状に感謝したい。
限りある、今のなつとの時間を大変であっても愛おしく感じていたい。